看護部/清藤高弘

 ここ数年、ロードバイクに乗っている人を見かけることが多くなりました。ロードバイクとは、舗装路での高速走行を目的に設計された自転車です。前傾姿勢で風の抵抗を抑えたり、細いタイヤで路面との摩擦を抑えたりと、スピード重視の設計になっています。
私がロードバイクを始めたのは、先輩看護師からの誘いと、友人が始めたのがきっかけです。友人に聞いたりインターネットで調べて一目惚れしたロードバイクを購入しました。初めて跨ったときは、足も地面に着かずバランスを取るのも難しく、サドルは細く硬いため股が痛かったです。

 初めは30〜40kmの距離を先輩看護師と2人で走行しました。“ママチャリ”と違い、軽くペダルを漕ぐだけでスピードが出るので驚きと同時に風を切って走る気持ちよさを感じました。走り始めて20km地点くらいまでは楽しかったのですが、後半は股や手の痛みと疲労が襲ってきました。走り終えた後は痛みと疲労はあったものの、また乗りたという思いが大きかったです。その後も休みの日は何度か1人で走っていましたが、他の先輩看護師に「遠出してみたら?」と言われ、高知市内から奈半利駅までの片道50kmに挑戦しました。友人と走る予定でしたがなかなか休みが合わず我慢できずに先に1人で走ってしまいました。行きは楽しく颯爽と走れたのですが、帰りがかなり辛かったのを覚えています。初めて乗ったときと同じ股や手の痛みに加えて腰痛も起こり四苦八苦しました。数日後友人と走ったときはコミュニケーションをとりながら、楽しく走ることが出来ました。

 ある日、友人がサイクリングイベントに参加した話を聞き、私も参加したくなりました。しかし、近場でのイベントがなく乗る機会も減ってきていました。そんな時、雑誌に四万十・足摺地域を自転車で駆け抜けるイベント、「四万十・足摺無限大チャレンジライド」の参加募集の記事を発見し、すぐさま友人に声をかけ2人で参加しました。コースは108.7kmのショートコースで少しアップダウンがありました。朝8:30頃スタートで3月だったこともあり空気が冷たく感じられました。走り出すと体も温まり風の冷たさが気持ちよかったです。

 スタート時はワクワクしながら走っていましたが、竜串を過ぎた辺りからアップダウンが増えました。特にふれあいぱーく大月の手前にある坂が難所でした。曲がり道のある坂で、あと「少し上れば下りが来る」と思い上ると下りではなくさらに上りで、それを見たとき、「地獄だ」と思い何度も心が折れそう
でした。しかし、ここで降りて休んだら負けだと自分に言い聞かせ、スタートから約6時間48分後にゴールをすることができました。ゴールしたときは言葉にならない達成感と充実感を得ることができました。

 ロードバイクを始めて私は普段得られることのない達成感や充実感が得られ、忍耐力も鍛えられていると思います。特に四万十・足摺無限大チャレンジライドでは鍛えられました。今後も乗り続け、次は「サイクリングしまなみ」に参加したいと考えています。


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