ホームますがた/小松佐弥佳

 寒い時期になると思い出すことがあります。それは小学、中学、高校の授業であった持久走です。私は持久走が嫌いだったので、いつもどうにか持久走が無くならないか、雨が降って無くなればいいのにと思っていました。しかし、いくら願っても中止になることなく、また、中止になっても後日走らなければいけないと知り、うなだれて走っていました。

 そんな私でも、1度だけ持久走をやってよかったなと思うことがありました。それは、中学校の頃にあった大会です。学校主催、全員参加で高知城の周辺を走りました。どれくらいの距離だったか覚えていませんが、いつもの持久走以上に距離があり、途中何度も歩きました。しかし、ゴールしたあとに食べたトン汁か味噌汁か、とにかく温かいお汁がほんとにおいしく、初めて頑張って走ってよかったと思えました。全員が走り終えた後、歩いて中学校まで帰りましたが、走り終えた充実感と達成感で疲れを感じず、学校まで帰ることができました。その大会は3年に1度しかなく、その後、高知城の周辺を走ることはありませんでしたが、今思い出してみるとあのお汁と達成感のためならもう一度走ってもいいと思えるほど、充実した時間となっていました。

 その後、持久走が好きになったかと言うと嫌いなままでした。なぜなら翌日に辛いつらい筋肉痛が襲ってきたからです。

 今でもこの時期に学校の近くを通り、持久走をしている生徒を見つけると、寒い中辛いよな、と少し懐かしく思いながら通り過ぎていきます。

 学生の頃、先生に何度も言われていたことですが、社会人になって実感したことがあります。授業で持久走を行う意味は、体力をつけることで風邪をひかないようにする為だということです。私は学生時代、部活動もしていたため体力には自信があり、ほとんど風邪をひくことのない健康体でした。しかし、高校卒業後、体を動かすことなく過ごしたため体力がなくなり、風邪をひくことが多くなりました。体力だけの問題ではないかもしれませんが、健康に過ごすには体を動かし体力をつけることも大切だと思います。

 社会人になり運動することもさっぱり無くなっていましたが、風邪をひかない体づくりのために少しは運動しようと思っています。寒い日にこそ、こたつに丸まるのではなく、外に出て運動する。これを心掛けていきたいですが、やはり走ること以外で体力作りを続けていける運動を見つけていきたいなと思っています。



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